建設業界ガイドブック
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若■測量士・測量士補    国土地理院 総務部 TEL 029-864-8214若高校等在学中に取得可能な資格関係団体(一社)全国測量設計業協会連合会 http://www.zensokuren.or.jp/ TEL 03-3235-7271■ 地質調査技士 (一社)全国地質調査業協会連合会 TEL 03-3518-8873■ 地質情報管理士 (一社)全国地質調査業協会連合会 TEL 03-3518-8873関係団体(一社)全国地質調査業協会連合会 http://www.zenchiren.or.jp/ TEL 03-3818-7411 測量とは、「長さ」、「角度」、「高さ」という3要素を測ることで位置(座標)や大きさや広さ(面積)を正確に表します。測量業に働く私たちは、「国民の安全・安心な生活」に欠かせない正確な地図や道路・河川等の社会基盤、区画整理や都市開発において“基準となる正確な位置を決める(=日本位置の基準をつくる)”専門家として社会を支えています。社会資本整備・維持管理において測量技術者の果たしてきた役割は大きく、社会基盤のメンテナンスや少子高齢化社会に向けた新たな街づくりなど、ますます重要な役割を担うことと考えられます。 地震や津波・洪水・土砂崩れ等の災害時には、被災状況の迅速な把握が欠かせません。測量技術者は、災害発生直後から被災現場に出向いて詳細な被災状況を調査、測量して被害の大きさをはかり、災害復旧のためのデータを提供し、さらに、将来の災害に対しては、被害予測に基づく避難経路、避難場所等を図示したハザードマップを作成するなど、様々な領域で国民の生活を支えています。 道路や河川・公園・上下水道などの社会基盤の整備・改修に必要な現地測量を行い、設計や工事にデータを提供し、整備後の定期的な点検のほか、社会基盤の効率的な管理に役立つGIS(地理情報システム)も構築しています。 現在、多くの測量データはデジタル化されています。現場でデータを取得すれば終わりではなく、利用・活用しやすいようにデータを加工します。測量技術に加えて、データ解析やソフトに関する知識が求められる仕事です。「防災、減災、地球環境の維持に対応する」、「社会インフラの整備や維持管理に貢献する」、「地理空間情報で新しい社会システムをつくる」。こうした点が測量業の魅力といえるでしょう。関連する免許・資格など 地質、土質、基礎地盤、地下水など、地下の目に見えない部分について、その「形」「質」「量」を明らかにし、得られた結果を社会に提供する仕事です。 地質調査は、様々な場面で用いられています。その一つが防災事業です。 日本は国土が山がちで、脆弱な地質・地形の箇所があちこちにあります。しかも、降水量が多いことから、毎年のように大規模な土砂災害が全国各地で発生しています。地質を調査することでこうした場所での災害の発生を事前に予測し、適切な防災施設をつくることが可能になります。 また、東日本大震災では、地盤の液状化によって、臨海部や内陸部の埋め立て地を中心に非常に大きな被害が出ました。地盤の液状化の可能性について調査することも重要です。住宅やビルなどを建てるのに先立って地盤を調査し、その土地が液状化しやすいかどうかを判定します。これも土砂災害と同様に、液状化対策工事に欠かせない資料となります。 最近では行政や企業だけでなく、住宅を建てる個人による地盤調査へのニーズも出てきています。安全・安心の確保を目的に、見えない地下の状況を把握する必要性が、これまで以上に高まっているのです。 地質調査とは、地表地質踏査、物理探査、ボーリング、各種計測・試験など、現地での調査・計測を中心とする「野外での仕事」と、得られた結果を地質学・地球物理学・土質工学的に解析・判定をする「デスクワーク」が一体となった仕事です。技術者の担当する分野は多岐にわたります。関連する免許・資格など5635 測量業地球を測り社会を支える仕事36 地質調査業見えない地下の様子を明らかに

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